戦争の記憶が残る貴重な「いろは加留多」⑫

【う】

歌で念仏合唱(コーラス)般若心経

- 元気な者ほど櫛の歯が折れるように倒れて行った。
病室という名称の臭気に満つ部屋に、明日をもしれぬ人々が横たわるが、若手でも動けるとオーカー虚弱隊に移され、再起に生命の灯を燃やそうとあがく。
その隊長を原田中尉はかって出た。常に父か兄に等しい信頼のある隊長は音楽愛好家であった。
意外、般若心経をコーラス化し、心の安らぎ励みの活路とした。不吉という抵抗もあったが、救われた者も今も唱って感謝しているという。


【ゐ】

医務室にクスリ無し

- 日本軍医はソ連と日本兵の間で一番困った立場だったろう。病者の診断をしても一方的に決を出すのはソ連の女軍医であった。医務室とはいえ医薬の支給は無く、手持ちの薬も底をつき手の尽くしようがなかった。発熱していなければ胸部疾患、神経痛、痔疾患者等は作業休止と認められず、気息えんえんと働き倒れて、休息を許されたのである。犠牲者はすべて解剖という掟で、産婦人科医の片上軍医が毎日切っては縫っていた。


【う】

裏であやつるん紐踊る民主友の会

う-権力に屈する者は直ぐ出てくる物だ。主義・信念ではなく大樹の陰で、要領よく生きようとするからだ。原田の周囲にたちまち民衆グループが形作られていった。それは一種の麻薬的効果を持っていた。私と荒木は文化部解放追放に備えていた。それは部内の飼犬に噛まれていたから・・・・

 

 


【ゐ】

井の中の蛙ども世界をしらず

井の中の蛙大海をしらずの諺は適確である。正にソ連国民は憐れな蛙たちであった。自国が世界最良と信じさせられ、疑うことを忘れているようだった。世界的僚奇型児が世界の平和に貢献し得るものか。蛙は珍種で「赤ガエル」と「殿(党の様蛙」であった。党員以外に人間なしの国らしい。

 


 

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