前号では、僕らがよく分からない未登の山で格闘している間、下の村ではまた、ガイドも地元警察と格闘をしていたお話を書きました。
今回は、そんな秘境の村で、どんなものを食べているのかというお話です。
基本的には自給自足で、特に冬季は大きな街からの物資も全て閉ざされるので、長持ちして、カロリーの高い物が好まれていました。
その代表例が(写真1)のコレです!なんとパキスタン人で登山経験豊富なガイドでもほとんど見たことないような名前すら知らない料理のようで、一体これは何なんだろうという見た目をしていました。
正体は、庭で栽培している小麦から作ったモチモチっとした厚めのチャパティの中に、ヨーグルトをたっぷり入れ込んだモノでした。
お皿にまで溢れる大量の油と、冷蔵庫もない環境でヨーグルトを混ぜ込まれ、見るからにお腹に悪そうだなといった第一印象です。
味は悪くなく、これからの大きな登山に向けてつい手が進んでしまうような美味しさでしたが、僕はグッと堪えて左上に写っているダルカレー(豆)ばかり食べていました。そして案の定、この謎のヨーグルトチャパティーを爆食いしていた仲間の2人はこの日から下痢に…。
地元の人が大丈夫って言っていることって大抵アテにならないのですよね。
この村では、ダルとチャパティーばかり出てきたので、ちょっと大変でしたが、少し大きな街に降りれば、こんなに美味しいチキンカラヒ(写真-2)も
ありますよ(カレーを油多めで作ったようなもの)。
これも食べ過ぎ禁物ですが、日本人好みのスパイスが効いた濃く美味しい伝統食です。
登山の遠征ではずっとその土地のものを食べ続けるので、そうした適応力も意外と大事かもしれないですね。
【クライマー・鈴木雄大】
価格:3960円 |
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。