学童で働いていた私が子供との関りを綴る日々の記録です。
今回はけんたくん(前編参照)と折り合いの悪いしょうたくん(仮名)の話です。
小学一年生にしては体つきが大きくサッカーがとびぬけて上手く、上の学年の子を呼び捨てにするのでした。
まるで自分が「サッカーが上手だから生意気な態度をしてもいい」、と言いたげに振る舞っていました。
人間関係は上手く行かなくなり、輪から外されました。
人との接し方を一度見直す必要がありますが、しょうたくんは「俺は悪くない」と泣いて、けんたくんは「あいつむかつくんだよ」と平行線でした。
輪に入れてもらえない日々が続いたころ、しょうたくんが君付けで呼ぶようになりました。
けんたくんも思うところがあるようでした。
自分が年上なのにサッカーが適わない悔しさ、自分にもプライドがあるんだ、と言いたげに目に涙をためていました。
そこで、「サッカーが価値ではない」と。
「みんなが付いてくるのが一番の価値ではないのか」、という話をするようになりました(前編参照)。
険悪な雰囲気は何度もあり、そのたびに私たちは気持ちを聞いていました。
やがて二人は距離感を掴み、しょうたくんは自分なりの遊び方を見つけ、けんたくんと噛み合った時に仲に入る。
という形に落ち着きました。
私が学童から離れる頃です。
しょうたくんは将来の目標に学童の指導員になりたい、と語っていたことを耳にするのでした。
(ともくん)
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