店長ウメカゲの「今なの?!」第43回 トム・ブレイディの巻

2017年2月5日テキサス州ヒューストンのNGRスタジアムで全米プロアメリカンフットボールリーグNFLの年間チャンピオンを決める「スーパーボウル」が開催され、25点差の大逆転の末ニューイングランド・ペイトリオッツがアトランタ・ファルコンズを破り通算5度目の優勝を飾った。
アメリカにおけるアメフトは非常に人気のあるスポーツで特に「スーパーボウル」全米注目の的で視聴率は常に40%超え今回は45.3%であった。
勘違いされがちだが「スーパーボウル」のボウルはフットボールのボールではなく、スタジアムの形がボウル状なことから、アメフトの大きな大会は「ボウル・ゲーム」と呼ばれる。
日本でも学生日本一と社会人日本一が戦う全日本選手権は「ライス・ボウル」と言う名前がついている。
アメリカのボウルゲームはローズ、オレンジ、シュガーなど開催地の特産品から名付けられることが多いので、日本でも主食のライスから名前を付けている。
ちなみに オニギリは英語で「ライスボール」だが、牛丼は「ビーフボウル」でボールではない。
今回の「スーパーボウル」のMVPはペイトリオッツのQB(クォーターバック)トム・ブレイディが獲得したが、ジョー・モンタナの3回を抜き史上最多の4度目の受賞である。
ブレイディはペイトリオッツを5度のスーパーボウル制覇に導き、4度のMVPを獲得し、レギュラーシーズンの勝率も7割を超えている。
アメリカではほぼ知らない人はいない程の知名度でNFL史上最高のQBとも言われるが、残念なことに日本では20年以上前に活躍したモンタナの方がいまだに有名なのは仕方ないにしろ、ほとんど誰も知らないのではないのだろうか?
トム・ブレイディに何がすごいといえばと言えば、顔がハンサムなことと奥さんが美人なことである。
奥さんはスーパーモデルのジゼル・ブンチェンで、ジゼルはスーパーモデル界で10年連続で年収1位の座をキープしている。
ブレイディの年俸は20億円位だが、妻のジゼルは年間30億円位稼ぎ、時には2位のモデルに倍以上の差をつけている。
選手としては、数多くの記録を残しているが、肩もあまり強くないので速いボールを遠くに投げることもできない、足はNFLのQBの中でもむしろ一番遅いくらいである。
トム・ブレイディの優れたところと言えば、ヘッドコーチの考える戦術への理解度、冷静さ、そして周りの選手を奮い立たせるカリスマ性だろう。
ブレイディは2000年にドラフト6 巡目、NFLには32チームあるので全体で199番目指名されプロに入っている。
ギリギリ運よくプロに入れたといってもいいくらいだ、ブレイディのドラフト会議の資料には「体格は細くて貧相、足は遅い、肩は弱い」と書かれていたが、ペイトリオッツのスカウト担当ディック・レイバインはチームに強くトムを推薦した。
その理由は「ブレイディが試合にでると、周りの選手がいつもより頑張るように見える」という何となく程度の物だったがこの勘は大当たりすることになる。
当時ペイトリオッツの先発QBはドリュー・ブレッドソーが務めており、チームはブレッドソーと10年契約を結んだばかりであり、これはチームの絶対的なーダー、顔としての契約でもある。
2001年プロ入り2年目のシーズン絶対的エースのブレッドソーが怪我をし戦線を離れるが、ヘッドコーチは練習でブレイディが出ると他の選手が頑張るというのを目の当たりにしていたので代役として白羽の矢を立て、その年最年少でスーパーボウルを制覇しシンデレラボーイになるのだった。
翌年ブレッドソーも怪我から復帰するが、チームは10年契約のブレッドソーを放出し、ブレイディをエースに指名することになった。
QBと言うポジションはパスを投げるか、走らせるかを決める攻撃の司令塔であると同時に、チームのキャプテンでもある。
仲間がブレイディの為に頑張る一見してわかりづらいことだが、QBは一番最初にボールを持つので敵の守備陣から狙われ、怪我をさせことも多い、ブレイディは大きな怪我でシーズンを休んだことがない、それは味方が敵から身を挺して守ってくれていること他ならない。
トム・ブレイディと言う偉大な男をみんなにも知っていてもらいたい。

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