今から25年以上も前の話です。「どうやらボケ老人と呼ばれていた人たちに病名がつくらしいよ。老人性痴呆症っていうんだって!」この病名がついた頃からさまざまな検査が行われるようになり、治療法の研究や開発が進んでいます。しかし、患者やその家族から「痴呆なんて病名ひどすぎる」と声があがり、2004年に“認知症”という病名に変更されました。埼玉のある施設に認知症の女性が入所しました。足腰は元気で、とにかくいつも徘徊(うろうろ動きまわること)して落ち着きません。物事を認知する力が低下しているのが認知症です。今、自分がどこにいるのか、なぜここにいるのかわからない状態でした。私だってこんな状況なら落ち着きません。徘徊は特異な行動にも思えますが、本人はいたって真剣に自分の家を探していたりします。じつはこの女性、元々は沖縄に住んでいたのですが、高齢の一人暮らしを心配した息子さんが埼玉に呼んだそうです。ある日、徘徊のお供として一緒に施設内を歩いていると「あんた、私と散歩してないでお台所で食事づくりを手伝ってきなさい」と、お叱りを受けました。よかった。あなたにとって今は散歩なのですね。自分の家を探すための「徘徊」ではなく。急には無理だけど少しずつここがあなたの居場所になりますように。最近、施設内で沖縄ソングが時々流れるようになりました。【ハミングバード】
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