短編小説「飼い猫そらと 野良猫りく」

らうんじ【岩槻】特別編集ページtamakoti

そらは、生後一ヶ月ほどの頃、今の家に来て、ずっーと家の中で暮らして来ました。
家族は飼い主のお姉ちゃんと、お母さん、そしてそらのあとに貰われてきた、妹の海がいます。
時々ごはんに飽きて、もっと美味しいのが良いよ、って思ったり、お留守番が大嫌いだったり、ちょっと不満もあるけど、そらは幸せでした。
ある時、そらは大嫌いなお出かけバックに入れられました。
ここに入る時は、大抵大嫌いなお医者さんへ行くのです。
そらは、嫌だー、出してーと鳴いて暴れました。
すると、バッグが開いて、外に飛び出してしまいました。
あれ?出ちゃった。
そこへ、車が走って来て、そらは恐くて逃げてしまいました。
気づくと、そこは見たことのない場所でした。
え?ここどこ?お姉ちゃん?お姉ちゃーん。
お姉ちゃんは、どこにも見えませんでした。
どうしよう・・・
そらは途方に暮れました。
すると、お前、新入りか?見ると、一匹の猫が、こちらへやって来ます。
新入りって?ねえ僕おうちに帰りたいの。僕のおうちはどこ?
なんだ迷子か?俺は今から晩飯を探しに行くんだ。来るか?
晩飯?ごはんは、時間になったらお姉ちゃんかお母さんがくれるんだよ。勝手に探したら怒られるよ?
俺には飯くれる人間なんていないよ。
え?きみ、家族いないの?
お前はいるのか?
俺は、外で産まれて生きて、ママや兄弟とも離れ離れだ。
【次号に続く】

◆ 中編 [blogcard url=”https://iwatuki.raunzi.com%e9%80%a3%e8%bc%89%e3%83%bb%e5%af%84%e7%a8%bf/%e7%9f%ad%e7%b7%a8%e5%b0%8f%e8%aa%ac%e3%80%8c%e9%a3%bc%e3%81%84%e7%8c%ab%e3%81%9d%e3%82%89%e3%81%a8-%e9%87%8e%e8%89%af%e7%8c%ab%e3%82%8a%e3%81%8f%e3%80%8d%e4%b8%ad%e7%b7%a8″]

◆ 後編[blogcard url=”https://iwatuki.raunzi.com%e9%80%a3%e8%bc%89%e3%83%bb%e5%af%84%e7%a8%bf/%e9%a3%bc%e3%81%84%e7%8c%ab%e3%81%9d%e3%82%89%e3%81%a8%e9%87%8e%e8%89%af%e7%8c%ab%e3%82%8a%e3%81%8f%e3%83%bb%e5%be%8c%e7%b7%a8″]

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