前号で音楽も教育もコミュニケーションが大切であると書きました。今の学校教育で盛んにいわれているのは「主体的・対話的で深い学び」です。一時期アクティブラーニングといわれていたものがこのような言い方になりました。今の教育はコミュニケーション=対話による学習を重視しているのです。確かにグループで話し合うと自分と違う意見に出会い、物事を違う角度から見ることができたり、自分の考えを深めたりすることができます。しかし、そのようにコミュニケーションを重視した対話的な学習が効果を挙げる為には条件があるのです。それは「自分の意見を持つこと」です。「当たり前だろう!」と怒られてしまいそうですがこの当たり前のことが結構難しいのです。友達の意見が出るのを待っていたり、何をどう考えていいか分からず意見を持つことができなかったりする子供は意外に多いのです。(子供だけの話ではないと思いますが…)自分の意見を持たないということは考えの元が無いということですので、考えを広げることも深めることもできません。ですから学校で行われる授業ではグループで活動を始める前に自分で考える時間を作るようにしているのです。このことは音楽にもそのまま当てはまります。自分でイメージを持って演奏に臨まなくてはいくらアドリブの世界とはいえアンサンブルにはなりません。自分のイメージと他のメンバーのイメージが絶妙に絡み合ってはじめて心地のいいサウンドとなるのです。ノーイメージから音楽が生まれてくることはありません。音楽でも、コミュニケーションをとる前に練習に励んで「必要な技術」を磨き、楽譜を見たり、音源を聴いたりして「曲のイメージ」を持つことが極めて重要なのです。とはいえ言うは易し、行うは難しです。岩槻JazzDay が間近となりました。私も偉そうなことを言っていないでさっさと練習します。皆さまも、イメージをたっぷり膨らませて客席に座っていただけると嬉しいです。【「共栄大学客員教授・岩槻Jazz 代表」今村信哉(Shinya Imamura) 】
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