コラム【ココロとカラダの薬箱 子どものために親がかくべき「よい汗」とは】

 ときどき、子育て中の父母から「社会性のある子どもに育つためには何が大切か」と尋ねられることがあります。その際、古い友人の十八番「我が子のためによい汗をかくこと」という言葉、フレーズを使って解説しています。
 ここでいうよい汗とは、第一に「子どものことをわかってあげること」、第二に「親が子どものモデルになること」、第三に「親子で一緒に楽しむこと」です。
 親が子どもの気持ちになってとひと口に言いますが、これが意外と難しい。子どもより親の気持ちが優先され、親の視点で子どもを見てしまうからです。 
 次の「モデルになる」ことですが、親が口で言うだけではなく子どもに「よい手本」を見せるということです。何やっているの早く片付けなさいと「叱るだけではだめ」です。いら立ち、叱りながら「一方的に片づけてしまう」これもダメです。
 まずは、親が子に「よい見本」をやってみせる。そして、子どもに実際にやらせる。親子で一緒にやってみるのもよい。最後によくできたねと褒める。子どもを叱る前に親とし
て、すべきことは何かが大切です。
 しかし、毎回このような悠長なことができるわけがありません。毎日、毎朝、大忙しの母親たちで理想と現実は大ちがいです。それを分かったうえでの話です。
 子どもの波長に合わせるのは難しい。親の気持ちが優先される。
ここが問題です。「わかっていてもできない」。だからこそ3回に1回、5回に1回はチャレンジする。
 よく世間では「子どもを見れば親が分かる」と言います。子どもは知らず知らずのうちに良いことも悪いことも親の真似をしています。次回は「親子で一緒に楽しむこと」をテーマにします。
【NPO法人親子ふれあい教育研究所代表・藤野信行〈元大学教授・心理学〉

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