あなたの心に届けたい言葉「失われた光を握りしめて」

あなたの心に届けたい言葉
 詩人=大野弘紀
「失われた光を握りしめて」

大切な何かを
握りしめて
歩み続けていたのに

気づいたら
この手には何もなくて
この心さえも空っぽで

目を開けば
生きていた世界が
この瞳の中で
鼓動を始める

残されたものが
この手から去っていく

その命を
灯火のように抱えて

この鼓動
どうか消えないで
その瞳
どうか閉じないで


意味なんてなくても
この胸の内が虚しくても
ただ呼吸をして
――生きて

彷徨い 歩く
海原に射し込む光
この目を開いたからこそ
――見えた太陽

まだ温かい
いつもこの手にある

まだ煌めく
胸の中にあるから

誰よりも傍で
見えないくらいの
眩しさで
それは
――輝き続けている

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