あなたの心に届けたい言葉「涙に触れて」

あなたの心に届けたい言葉
詩人=大野弘紀
「涙に触れて」

手を伸ばしても
触れられない
残った棘が
突き刺さって
血を流してしまう

抱きしめたいのに
それもできない
この想いはあまりに
痛みで溢れている

月のように
何度でも蘇り
この心に闇を降り注ぐ

こんなにも
胸が苦しい

抱きしめることなんて
虚しさに襲われる

許せるなら
許してしまいたい


吐き出したい
誰かに分かってほしい

雲の覆われた空から
一筋の光になるように

手を伸ばして痛むのは
棘の方を掴んでしまう

傷が許せないなら
かつて抱いた夢へ
手を伸べて

過去に抱いた願いを
生きていた過去を
抱きしめてあげて
涙に触れられるのなら
あの時抱えた悲しみに
彼方に瞬く願いに

この手は――届くから

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