半年ぶりに岩手県陸前高田市を訪問すると、民間の震災遺構である米沢商会ビルに、大きなウクライナ国旗が飾ってありました。2011年3月11日、米沢商会社長の米沢祐一さんがこのビルの窓から外を見ると、大きな黒い津波がすぐそばまで押し寄せていました。階段を一段飛ばしでかけ上がり屋上へ。さらに津波が屋上にも迫ってきたため、狭い煙突の上まで上がりました。津波は煙突のてっぺんのわずか10cm下で止まり、米沢さんは九死に一生を得ました。指定避難所だった市民会館は水没し全壊、そこに先に逃げていた両親と弟が犠牲になってしまいました。米沢社長は、ゼレンスキー大統領の演説の「わが祖国を侵攻という『津波』が襲っている」という言葉にとても共感したと語ります。ウクライナ国旗を飾った理由は「戦争が長く続くほど、世間の関心は薄れてしまう。いま改めて旗を見た人の心を少しでも動かすことができれば」という願いからだそうです。「VR震災の記憶 米沢商会」で検索すると、NHKがこのビルの内部と屋上で撮影したVR画像と、米沢さんのインタビューが見られます。また、3月11日に米沢さんが「煙突の上で録画した貴重な津波の動画」も収録されています。NHKの動画を見ると、かつて商店街の中にあったこのビルの周りには、一つの建物も残っていないことがわかります。米沢さんは、「津波は天災だったが、あちらは人災。人の力で防ぎようがある。」と戦争の早期終結を願っています。【さいたま市防災アドバイザー・加倉井誠】
前回までご紹介したポーランドの坂本さんは、ウクライナ支援を続けています。引き続き「寄附口座」のご支援をお願いいたします。
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