今回の震源となった有馬―高槻断層帯では、今から422年前に慶長伏見大地震がおき、豊臣秀吉が建てたばかりの伏見城天守閣が崩壊、1000人以上の死者が出ていました。秀吉はこの10年前にも天正地震に見舞われていたので、「伏見城は、なまず対策を万全にせよ」と命じていたとか。秀吉は、地震の原因が琵琶湖の大なまずと考えていて、以後「地震の原因は大なまず」という迷信が広まったとされています。また、この二つの大地震が秀吉の天下を終わらせた一つの要因とも言われています。今回の大阪地震では、建築基準法違反のブロック塀の崩落により、小学4年生の三宅瑠奈さんが亡くなりました。建築基準法は、1978年の宮城県沖地震で、ブロック塀の崩壊により18人が亡くなったことを受けて改正されました。高さの制限が2.2m、補助壁を設けるなどとされましたが、高槻市では全く守られておらず、多くの学校に不法で危険なブロック塀が存在しています。実は学校のブロック塀は、文部科学省の耐震化調査の対象外でした。さいたま市の学校は大丈夫なのでしょうか?学校だけでなく、個人のブロック塀が倒れた場合でも、その過失が問われることがあります。熊本地震では、ブロック塀の崩落で亡くなった方の遺族が、塀の所有者を相手に裁判を起こしています。さいたま市でも避難所となる学校周辺の民家のブロック塀の確認は、自治会などで早急に行う必要があります。塀が倒れると、毎日通学する児童や、災害時に住民が被害に遭うだけでなく、支援物資を運ぶ車も通れなくなるからです。大阪では、自宅内で倒れた家具の下敷きになる人や、本棚から落ちた本で頭を打つ人が続出し、救急搬送の要請が殺到しました。高槻市内では、崩れた本に埋もれた状態で発見された男性が死亡しました。このことから、命を守るためには、家具の固定が何よりも大切なことがわかります。また、長期間にわたり都市ガスが止まったため、カセットコンロを求める客がホームセンターに殺到。付近の道路は大渋滞で、コンロとカセットガスがあっという間に売り切れました。またスーパーやコンビニでは、水、カップ麺、冷凍食品、レトルト食品が棚から消えました。自衛隊の給水車も出動しましたが、「給水容器持参」としたため、容器がない人は水をもらうことすらできませんでした。大阪の友人が、「大阪人は学習することを知らないのか?」と嘆いていましたが、あなたは災害に備えていなかった大阪人を笑うことができるでしょうか?さいたま市でも、東北道沿いに断層が走っているのですから。(非常食については、次号で紹介します)【さいたま市防災アドバイザー・加倉井誠】
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