今回は元荒川堤のソメイヨシノです。岩槻城址公園の東側で、旧国道16号線から南に延びる約500mの元荒川堤に99本のソメイヨシノが植えられています。その99本の中に幹周り3m以上の巨木が5本あり、最大は3・90mです。元荒川堤と城址公園の桜は明治時代に植えられたようですが、太平洋戦争後の昭和22年燃料用の薪にするため、ほとんどの桜が伐採されてしまいました。その後公園に桜を復活させようという機運が高まり、昭和28年町民の寄付により約1200本のソメイヨシノが植えられています。元荒川堤にもこの時植えられたと思われるので、樹齢は約65~70年と推定できます。ソメイヨシノは江戸時代末に江戸染井村で、オオシマザクラとエドヒガンの交雑種として生まれたと言われていますが、1代交雑種のため実はできません。このため主に接ぎ木で増やさざるをえず、同じ遺伝子を持つクローンになっていて気象条件等が同じであれば、花が咲く時期もほとんど同時になるため、気象庁の桜の開花を観測する標準木になっています。葉が出るよりも花が先に咲き、花数も多く大きいので全国各地に植えられ、桜の8割はソメイヨシノと言われています。寿命は60年ぐらいという説がありますが、青森県の弘前公園には樹齢130年の古木があり、手入れ次第では長生きするようです。元荒川堤にある最大の木は、中心部分が空洞になり枝も少なくなっていますが、根元付近から若い枝が数本出て花も咲かせているので、まだまだ生き続けると思います。【森林インストラクター・桂幸一】
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