今回は馬込にある埼玉緑のトラスト保全第7号地のクヌギです。ブナ科の落葉高木(雌雄同株)で、トラスト7号地の入り口を入ってほぼ正面に、幹が三つに分かれた巨木があります。一本は地上1メートル付近、残りの二本は1・5メートル付近で分岐しています。地上1・3メートルの太い幹の幹周りが3・03メートル、細い幹の幹周りが1・73メートルで、私は樹齢を150〜200年と推定しました。クヌギの利用の歴史は古く、縄文時代から建築材や燃料として利用されていた痕跡が、各地の遺跡から出ています。その後もじつは食料として、幹は薪・炭の材料として、葉は腐葉土として利用され、近代からはシイタケ原木としても利用されています。ここのクヌギも薪・炭の材料として植えられたものと思います。樹液はカブトムシやクワガタの大好物で、トラスト7号地でも夏になると何匹も獲れるそうです。4〜5月頃に花が咲き、翌年の秋に直径2センチにもなる大きなドングリになります。名前の由来は、古くから馴染みが深いため「国の木」からクヌギ、実を食料としたため「食の木」からクヌギ、葉や実がクリに似ているため「栗似木」からクヌギという説があります。緑のトラスト運動とは、県民からの寄付を資金として土地を取得し、貴重な自然を保全していこうという運動です。現在1〜14号地までの71・9ヘクタールが取得され、そのうち7号地は一番小さい0・7ヘクタールですが、たくさんの植物や鳥などが見られるとのことです。【森林インストラクター・桂幸一】
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