新型コロナとの闘いを乗り越えて 2021年を「地下鉄の岩槻延伸」 飛躍の年に!

新型コロナとの闘いを乗り越えて2021年を
「地下鉄の岩槻延伸」飛躍の年に!
村井英樹 衆議院議員

昨年は、新型コロナウイルスの影響で地元のイベントから東京オリンピック・パラリンピックまで、その多くが、残念ながら中止や延期を余儀なくされました。
今年は、他の先進国ではすでに接種の始まっている新型コロナのワクチンなどを通じて、我々がコロナとの闘いに打ち勝つ一年にしていかなくてはなりません。
そうした中、3年前に大きな一歩を踏み出した、地下鉄7号線の岩槻延伸について、新型コロナの収束も見据えながら、飛躍の年にしてまいります。

3年前の大きな一歩
採算性の壁を突破

ご存知の方も多いかと存じますが、2018年5月、さいたま市の有識者会議報告書において、浦和美園で止まっている地下鉄7号線を岩槻に延伸した場合、街づくりの計画などを予定通り進めれば、国の認可基準の目安となる採算性の基準を満たすことが示されました。
「採算性の壁」の突破は、約半世紀にも及ぶ地下鉄7号線延伸運動の歴史では初めてのことであり、たいへん画期的なことでした。
(※採算性の基準とは、地下鉄の岩槻延伸に伴う、費用便益比(B/C)が1・0以上、累積黒字転換までにかかる期間「事業採算性」が30年以内のこと)
尚、この有識者会議報告書の背景には、国土交通省の「鉄道プロジェクトの評価手法マニュアル」の存在がありました。
実は、ここ数年、古川俊治参議院議員、小島信昭県議、江原市議、新井市議と共に、採算性計算のルールブックである同マニュアルを研究し、これまでの有識者会議の試算では、本来盛り込むべき将来の需要増が盛り込まれていないことが分かりました。
例えば、浦和美園地域に大学病院を誘致する計画がありますが、予定どおり800床の大病院ができると、1日辺り約5000人の方が地下鉄を利用して病院に通うこととなります。
しかし、マニュアル上ではこうした将来の大幅な需要増が、これまでの試算では盛り込まれていませんでした。
このような指摘を、ねばり強く一つひとつさいたま市にさせていただいた結果、念願の「採算性の壁」の突破に至りました。

今、大切なこと
一刻も早い国への認可申請を!

「採算性の基準」を満たした後は、さいたま市・埼玉県において、できるだけ早く「工事計画」や「運行計画」の詳細を詰めた上で、国に認可申請して頂くことが、次のステップになります。
国への認可申請が早ければ早いほど、岩槻への延伸時期も早まるため、現在迅速な対応を、県・市にお願いしているところです。
私の思いとしては、コロナ禍で関係者会議が予定通り開けなかったとはいえ、報告書の発表から3年が経とうとしており、一刻も早い申請を強く期待しています。
実は、この詳細な計画づくりに向けての最大の課題は、県と市の間の建設費用分担です。
鉄道利便増進法上、建設費用を概算で900億と見積もった場合、国、県と市、鉄道事業者で3分の1の約300億ずつを負担することになりますが、県と市において、300億をどう割り振るかが焦点となっています。
この点は、最終的には、大野埼玉県知事・清水さいたま市長の決断が必要となりますが、お二人とも、地下鉄の岩槻延伸を公約に掲げて当選されていますし、前向きな発言もいただいています。
我々地元議員としては、知事・市長に速やかにご決断頂ける環境づくりに努めています。

政治的決断を促すために

さいたま市を代表するサッカーチーム「浦和レッズ」が、埼玉スタジアムの入口や浦和美園駅で、コロナ禍となる前の2019年シーズン中、地下鉄7号線延伸のための署名活動を行っていたのはご存じでしょうか。
実は、これまでの地下鉄7号線延伸活動は、岩槻区民を中心としたものでした。
しかし、岩槻区民のためだけの延伸運動では、さいたま市や埼玉県民の皆さんの理解は得られず、県知事や市長としても、費用負担などの政治決断をしづらい状況があります。
そうした中、浦和レッズの皆さんからも、埼玉スタジアムの利便性向上に向けて、地下鉄7号線延伸を希望しているとのお話をいただきました。
それならばと、浦和レッズの立花洋一社長に相談。
浦和レッズ・岩槻の若手有志・村井ひでき事務所共同での署名活動が実現しました。(参照・写真1)
その結果、旧浦和に在住のレッズファンはもちろん、北は北海道から南は沖縄までのサッカーファンに、地下鉄延伸の意義をご理解いただいた上、約2万3千人分の署名をいただくことができました。
署名は、浦和レッズの元選手と共に大野県知事と清水市長へ提出し、その様子もテレビや新聞を通じて大きく取り上げられました。
地下鉄7号線延伸の機運は、岩槻だけに留まらず広がりをみせています。
こうした状況を踏まえ、昨年9月末には、私の方から、いよいよ「政治決断する時」である旨を発信。
埼玉新聞のインタビュー記事として大きく掲載していただきました。(参照・写真2)

地下鉄の岩槻延伸が持つ大きな可能性

我が国の現状を考えれば、まずは新型コロナウイルスへの対策を最優先し、一刻も早く従来の生活に戻れるよう、万全を尽くすことは当然です。
ただし、同時に我々は「アフターコロナ」の世界で、疲弊してしまった地域経済を立て直すことについても視野を広げておく必要があります。
地域経済を活性化させるには、できる限りの域内でヒト・モノ・カネが自由に動く環境づくりが欠かせません。
その点、地下鉄7号線の岩槻延伸が実現すれば、東武アーバンパークラインとの乗り換えが可能になり、大宮、南浦和、東川口、そして、岩槻と電車でさいたま市内の循環が実現します。
合併で生まれたさいたま市が、本当の意味で一つになるためにも、ひじょうに意義のある「ミッシングリンク解消」となります。
また、武蔵浦和や東川口など、南北に走る電車と東西に走る電車の結節点は必ず発展します。
地下鉄7号線延伸が岩槻に住むみなさまの利便性向上につながるのはもちろん、岩槻の経済にとってもひじょうに大きな効果があることは間違いありません。
こうした地下鉄7号線延伸が持つ明るい未来像についても、広く共有することで、延伸活動の意義を再確認していくことも大切です。

皆様へのお願い
「延伸実現に向けて」

以上のとおり、今年は、地下鉄7号線延伸にとって大切な一年となります。
新型コロナウイルスの感染がある程度収束することが前提とはなりますが、何とか県知事や市長の前向きな政治決断を促し、国への認可申請を実現していきたいと考えています。
そのために欠かせないのが、何といっても地元・岩槻に住むみなさんの声であり、熱意です。
長いこと地下鉄延伸活動にご尽力いただいているみなさまとすれば「どうせ今回も…」との思いがあるのも事実かと存じます。
しかしながら、みなさまのこれまでのご尽力があればこそ、今、国への認可申請まであと一歩のところに来ています。
コロナが収束するまでは、大きな決起集会などは難しいと思いますが、我々も地道な署名活動などを進めてまいります。ぜひ、みなさんの積極的なご協力を何卒よろしくお願い致します。

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