2月に入ると、冬の一等星たちが日没直後からよく見えるようになり、頭上から南天の夜空を華やかに飾ります。その少し西側には火星もまだ一等星の明るさで輝いています。冬のダイヤモンドの外側には、星団「すばる」も見えます。火星は日々、すばるに近づいて行き、3月の初め頃にすばるの横をかすめて通過します。夜空にはしし座、北斗七星が見えやすくなってきて、春のきざしが感じられるようになります。もっとも高くまで太陽が昇る日を夏至、もっとも低くまでしか昇らない日を冬至といいますが、古い暦ではそれぞれ夏の真ん中、冬の真ん中の日とされていました。冬至から夏至への中間となる春分の日を春の真ん中ととらえ、冬至と春分の中日を立春、春分と夏至の中日を立夏とし、立春から立夏までを春ととらえていたのです。中国から様々な影響を受けてきた日本では、以前は、立春の頃が1年の始まりとなる暦を使っていました。中国では現在も、旧正月を春節として祝っており、日本でも年賀状に「迎春」と書く風習が残っています。地球は太陽の周囲を回り、暑くなっても寒くなっても季節は巡り、元に戻ります。「1年の始まりの日」には意味はなく、どの日でもよいのです。季節は変化するもので、星座も一晩眺めていれば3季節分を見られますし、日々、少しずつ変化します。古来、日本では「きざし」をとらえることを大切にしてきました。北の空には季節によらず動かぬ北極星も見えます。動かぬものと巡るもの。その両方に囲まれて、私たちは安定していられているのかもしれません。【さかい】
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