笹久保の3館周回道路佐藤里枝
岩槻区の南、笹久保に公共施設群(南部公民館、環境センター、槻寿苑)の並ぶ一角がある。11月に入ってから南側の道路のケヤキ並木が色づき始めた。ケヤキの葉は黄色、赤、橙色、などが濃淡で混じり、幾色に染め分けられているのだろうと見とれてしまった。平成2年に南部公民館が「3館周回クイズ」というのを出した。南部公民館、環境センター、槻寿苑を一周する距離を問うというもので正解は1303メートルということだった。愛称も募集され「田園の散歩道」になった。今回この周回道路を久しぶりに歩いてみた。南部公民館をスタートし西に向かって進む。昭和62年に作られた3施設である。当時最新の設備と言われテレビでも報道された環境センターは、昨年の12月31日に役目を終えて閉鎖された。頻繁に往来していたゴミ収集車や作業の音が消えて、鳥たちの声が響いていた。隣接する公民館の4面あるテニスコートからは練習する人の声が聞こえるが、木立に囲まれていて道から見ることは出来ない。お年寄りたちの憩いの場である槻寿苑は修繕に伴う休館中(平成30年3月31日まで)で閑散としていた。ドウダンツツジなどの花木も今年は愛でる人が少なくて寂しい。休館中でも解放されているグランドゴルフ練習場には元気な声が溢れていた。ここを右折し施設の裏側に回る。今まで気が付かなかったが北側には桜の木があり、ここの紅葉も見事だった。裏側の道に歩道はないが車の往来は少ないようだ。常緑樹が多い中、時々イチョウの黄色が混じっている。道の端にはどんぐりが吹き寄せられていた。あちこちで立ち止まるような光景を目にできる散歩道であった。間もなくケヤキは葉を全部落として、太い幹としなやかな枝だけになり、その頃になるとよく晴れた日には西側の坂道の上からは富士山がくっきり見える。(第8回)
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