骨折による体の影響 障害を持つ方も

愛風の久毛です。
今回は、骨折で起こりうる障害についてご紹介します。
骨折がどのような怪我なのかは、みなさまご存じと思います。
骨は、ヒトの体を重力に抗して支えるために非常に重要な役目を持っています。
骨以外の身体の各部位は柔らかく、骨がなければ、自分の重さを支えて立ち上がることも歩くこともできません。
骨の折れた部分は、たいてい新しい骨ができてきて、くっつきますので治ります。
ですが、骨が折れた時に、例えば神経を傷つけてしまったり、真皮や靭帯や軟骨を損傷したりすると、元のように修復することができず、障害として不自由さが残ることがあります。
ですから骨そのものより、その周りがどの程度傷ついたかが、その後の回復に大きな影響をもたらすとお考えください。
そういう意味で、ひびと言われる、骨折した部位が崩れていない折れ方は、障害を残しにくいです。
折れて、骨がずれたり、離れたりすると、皮膚や血管や神経や靭帯などの他の構造物を損傷する可能性が高くなるからです。(ですから、折れたと思ったら動かさないことがとても大切です)。
どこの神経や靭帯が損傷されたのかによって、機能不全の場所や範囲が変わります。
私たちセラピストは、多くの患者様の治療にたずさわってきていて忘れがちですが、機能不全は、範囲が小さいから、程度が軽いから、良いというものではありません。
誰であっても、程度が軽くても範囲が狭くても、それまでできていたことができなくなったり、しびれや痛みを常時感じるようになったりすることは、つらいことであり、不自由なことであり、悲しいことです。
でも、障害は、現在の医術では回復させられないため、もったまま生活し続けていただくという道しかないのです。
自然治癒力により回復できる病とは、ここが違います。
周囲の理解が必要である部分です。
千差万別の人生や個性があるので、同じ場所の骨折同じ程度の神経損傷であっても、生活にどのくらいの支障をきたすのかは、人によって違います。
左小指の骨折で、小指の先の感覚がなくなるという障害を負った場合、利き手が右の私ならば、少しの不自由で済むと思いますが、ピアニストならば、生活に直結する大問題となることでしょう。
障害をもつということは、本人にしか、その苦しみや大変さはわからないことです。
そして、それを伴って生き続けていく生き方も、人それぞれです。
一生くよくよと悩み続ける人も居ますし、なっちまったものは仕方ねぇと、できることを工夫して探しながら、強く明るく生きていかれる方も居ます。
どれがいいとか、わるいというものでもありません。
人生そのものが色濃く出る、それが障害をもつということかと思います。
この障害をもつことで、ありがたみを強く感じられるようになったので、感謝しているとおっしゃる方もいらっしゃるので、ヒトは強いなと、驚いたり感動したり。
指や手足の神経損傷での不自由さは、想像しやすいかとおもいますが、脊椎を折ってしまうとどうなるのか、次回はそこをまとめてみたいと思います。皆様、お怪我には充分にご注意を。
︒  
【愛風・久毛】

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