お盆に能登半島の東端にある珠洲市を再訪しました。
 元旦の津波で壊された家がそのまま放置されており、復興工事もほとんど進んでいないことがわかります。
 先日、総務省の役人が珠洲市を視察に来たそうですが、その場で住民が直訴したそうです。
「解体工事も進まず、つぶれた家が元旦からそのまま放置されている。国は能登を見捨てたのか?」と。
面子をつぶされた珠洲市長は、無理やりそれを止めさせようとし、「まるで時代劇を見ているようだった。」と住民は語っていました。

 ようやく仮設住宅に入れた人も、「地震と津波で崩れた自宅がそのままだ。
毎日それを見てると、気が狂いそうになる。珠洲には仕事もないから、若い人たちはどんどん珠洲を離れていく。
ここで一番大きな会社が市役所だから。ここの小中学校は、全校生徒が5人になった。小中合わせて5人しかいないんだよ。」
「仮設住宅の期限は2年だっていうけど、その後の自宅の新築なんて無理だよ。
トレーラーで運ばれてくる木造の仮設住宅が一千万で買えるらしいけど、それでもいいかと思う。だって、珠洲には現役の大工が一人もいないんだから、普通の家を建てるなんてもう無理だろう。」

 能登の現状を見ていると、首都直下地震や南海トラフ地震が起きたら、日本は終わってしまうような気がします。
9月末には自民党の総裁選があります。
候補者のなかでも、三陸の被災地を何度も訪問していたのは小泉進次郎。
彼は若手議員と一緒に被災地を訪問するたびに、住民と向き合いその声を聞いていました。

新しい総理には、既得権益にとらわれずに国民の命を守れる人が選ばれてほしいと心から願っています。
さいたま市防災アドバイザー 加倉井誠

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