挑戦者 鈴木雄大 ⑱ パキスタン遠征登山報告 (1)

8月22日
6時起き、パキスタン・スカルドのホテルでビュッフェのトーストとオムレツ、チャイとコーヒーを流し込み、7時にジープで出発。
道は地図にメタルドと記載されている通り、舗装されているが、ジープのサスペンションが古すぎて全ての衝撃が腰に直撃する。
遠征に行く度に腰の寿命が減っていくようだ。
景色は素晴らしく、そこら中に500〜1000メートル規模の花崗岩が聳える。
この先に更なる大物があると想像すると、ワクワクする。15時頃、最終の村Lachetに到着。
キッチンテントと個人テントだけ建て、チキンカラヒを食べる。
とっても美味しかった。

8月23日
Lachet村からチャンギ2を目指し、渓谷へと入っていく。
早速ポーターが駄々をこね、25kg制限のところを22kgで誤魔化したり、相場より4倍ほどの値段を請求してきりと、一悶着。結局落ち着き、ガイドもコックもここの人は良くない人だと言っていた。

10分おきにポーターは休憩を繰り返し、今日はどこまで行けるのか。
不安の中キャラバンスタート、2時間程度と大して進んでもないのにポーター達が荷物を解体している。
チャイとインスタントラーメンが振る舞われたが休憩が多い、その1時間後、先ほどとは別のポーターがランチを食べたいと言い出し、また休憩。イスラームの祈りの時間が来た者もいたようだ。

15時過ぎ、3400メートル地点の草地の平原に辿りつき、ここで初日は終了。
近くに岩の掘建て小屋もある。
正面には6000メートルの無名峰。
ポーランド人が登った壁も綺麗に見えた。
ここの右の方の壁は凄まじい傾斜でカッコ良い。
今回の遠征か、チャンスが無ければいつか必ず再訪したい。
少し遠くにはチャンギ2も見えてきた。
こちらもそびえ立つ岩峰で、壁途中に水を汲める所はなさそうだ。
完全に未踏のロッククライミングとなる。
明日はこの近くまで行って、全貌を確かめたい。
(つづく) 

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