「岩槻に過ぎたるものが2つある、児玉南柯に時の鐘」とうたわれておりましたが、今ならさしずめ「岩槻に過ぎたるものが2つある玄奘塔に時の鐘」でしょうか。

何しろ日本に2つしかない玄奘三蔵法師の霊骨が岩槻にあるのです。
一つは奈良の薬師寺ですが、薬師寺さんには岩槻から分骨されたのであって、岩槻が本家なのです。
昨年11月4日に開催された「玄奘三蔵法師と岩槻の繋がり」の記念講演に来岩された薬師寺の加藤朝胤館主は、真っ先に玄奘塔(別名十三重の塔)を参拝されたほどです。

その十三重の塔の後にひっそりとたたずんでいる小さなお地蔵さんが「ともちゃん地蔵」です。
十三重の塔の後にあるので、境内を散策しないと存在が分かりません。
是非境内を散策して見つけてみて下さい。
このお地蔵さんは、中国残留婦人の村上米子さんが、米寿のお祝いの為に貯めていたお金で建立したものです。
「お祝いで無駄なお金を使うより、大勢の方にお地蔵様を見て頂くほうが戦争の悲劇を後世に語り継いでいくうえで有効活用できる」と決心したそうです。
しかし建立に当たっては、玄奘塔を管理している原直一さんのご尽力も見逃せません。
お地蔵さんをそのまま立てたのでは、草に埋もれてしまうので、コンクリで基礎を固め、お地蔵さんと同じ高さの台座を用意し、そして風雨にさらされぬよう三方をドウダンツツジで囲ってくれたのです。

50cmほどの可愛らしいそのお地蔵さんは、50cmほどの台座の上に鎮座しています。
その脇には銘板があり、ともちゃん地蔵の建立の由来が書かれています。これも是非読んで欲しいです。
今では線香もたえることなく、寒くないようにと毛糸の編み物が着せられていて、関係者に温かく見守られています。
【岩槻ホタルの会・新井 治】

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