寄稿 さいたま市にも トイレトレーラーを

 久喜市役所では本庁舎のトイレが老朽化して漏水。多くのトイレが使用停止になっています。急遽屋外に仮設トイレを設置するという異常事態となっています。
 地震や台風で停電が起こると、浄水場のポンプが停まり大規模な断水が発生します。すると水洗トイレはすぐに使用できなくなります。私たちが日々、当たり前のように使っている水洗トイレは、「給水、電気、排水」という設備や施設が機能してこそ成り立つシステムなのです。
 トイレに行く回数を減らすために水分摂取を控えてしまうと、自宅にいてもエコノミークラス症候群や持病の悪化を招き、災害関連死にも繋がる恐ろしい状況があちこちで発生してしまいます。
 そんな事態に備えて、平時から「トイレトレーラー」を全国の1741市区町村が1台ずつ常備し、災害時に被災地へ送るというプロジェクトがあります。全国からトイレトレーラーが速やかに集結することにより、災害大国ニッポンに「助けあいのネットワークを」という取り組みです。
 令和4年3月23日に越谷市は埼玉県で初となる「トイレトレーラー」を導入しました。4基の洋式トイレと貯水タンクと備えており、水洗式で稼働。 屋根にはソーラーパネルを搭載し、停電時でも照明や換気扇などを使用できます。車体をけん引するだけで、少ない人手で使用場所への移動が可能です。充電式バッテリーが搭載されているため、被災直後の停電、断水下でもすぐに使い始めることができます。平常時は、主に越谷市主催のイベントなどで活用し、防災教育の啓蒙にも役立っています。
 越谷市が導入できて、なぜ政令市のさいたま市はできないのでしょうか? 最近では、群馬県大泉町がクラウドファンディングを利用して導入を決め話題となりました。
 阪神淡路大震災のときは、兵庫県内の90%以上にあたる125万世帯で断水し、水洗トイレが使用できなくなりました。このとき「トイレパニック」という言葉が生まれたほど、トイレは大変なことになりました。また断水により避難所の衛生状態が悪化し、インフルエンザの集団感染も発生しました。
 この原稿が掲載される頃には、選挙も終わり新しい市議会議員も決まっていると思います。どうか議員のみなさん、市民の命を守るために各区役所に1台ずつの「トイレトレーラー導入」を早急にご検討ください。詳細は「みんなが元気になるトイレプロジェクト」で検索。
【さいたま市防災アドバイザー・加倉井誠】

▲トイレトレーラー(越谷市HPより)

洋式トイレが4基 (越谷市HPより)

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