岩槻郷土資料館だより⑯  「貝塚で発掘された貝」

岩槻郷土資料館の1階奥にある「大昔の生活」という展示室へ入ると、左側に「貝塚の模型」があります。
これは、区内にある「掛貝塚」などから発掘された貝などを展示しているものです。
掛貝塚は、岩槻区の北部にある貝塚で、1976(昭和51)年11月から12月にかけて発掘調査が行われ、縄文時代の住居跡5軒、弥生時代中期の住居跡1軒などが発見されました。
このうち縄文時代の住居跡3軒に貝塚がみられました。
展示してある貝は、カキやハイガイを中心にハマグリ、アサリ、オオノガイ、ハナグモリ、アカニシなどがあります。
これらはおそらく縄文人たちがこの付近で採取し、食料としたものと考えられ、当時の食生活の一端を知ることができます。
また、こうした海の貝が採取されたことは近くまで海の影響が及んでいたことがわかり、さらに細かく見ていくとそれぞれの貝の生息域などから周辺の環境も知ることができます。
また貝塚からは貝のほか、イノシシやシカなどの獣骨、クロダイ・スズキ・コイ・ウナギなどの魚骨などが発見されることもあります。
こうした資料から当時の狩猟・漁労活動などを知ることができ、その発見される状況から動物などに対する縄文人のまつりの様子なども知ることができるともいわれています。
貝塚は、縄文人たちの単なるゴミ捨て場ではなく、当時のさまざまな情報を数千年たった現在に伝えてくれる貴重な場所であるといえます。

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