戦争の記憶が残る貴重な「いろは加留多」⑨

【ね】念には念をフレーブ分配

 

 

 

 

 

- 朝夕食はスープとメシ? ということになっているが昼食は黒パン、外側がまるで煉瓦のように堅く、中身は水分を含んでベトついている。
一個三キロあり洗面器型の唯一の固形食料だから、その配分に当番兵は悪戦苦闘であった。
分配には疑惑の眼が殺到している。
秤や計量器がいろいろ工夫されたが、如何に公平を期しても全員納得公平とはならず、当番兵は血を流した。
この昼食はほとんど朝食となり空腹の一日を迎えた。

【な】涙で喰べた白米(こめ)の味

 

 

 

 

 

- 糧抹獲得交渉の努力は大変なものであった。
ソ連側公表のメニューは有名無実、無い袖は振れぬと日々悪化するばかり。
坑内作業ではノルマ達成者に「麦ガユ」像配策を取られ、餓鬼戦線は混成していった。
そんなとき「籾米」が配給された。
未経験の北山幸軍曹以下が、木と草と泥で創作した「籾すり」で白米となり、若干ずつだったが銀メシの支給となった。
歓声のあと静かに一粒一粒、ふるさとを噛みしめながら涙を拭った。

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