
【も】問答無用反動のらく印
も-我々は捕らわれの身であるが日本人である。
共産主義がどんなものか概念的に知っている。
ソ連は決して我々の祖国ではない。
その考えが“反動”というならば甘んじて受けねばなるまい。
といって青筋立てて主張し遇者の玩弄物になってはかなわぬ。
外が赤くて中は白い「赤大根主義」でかわした。反動と烙印を捺された人々は、あらゆる悪罵屈辱の中で身を守らねばならなかった。心なきひと握りの愚かな日本人のために。

【せ】せめてバイレの墓まいり
せ-ソ連観光団は、ハバロフスやイルクーツク等のソ連製「日本人墓地」に案内される。
それでよしとさせられる。
我々のいう墓地ではない。
バイレでは到着早々二百名分の墓地づくりを命ぜられた、と中沢隊長が回顧する。
実際はその数をはるかに超えた。
バイレの墓地は収容所前両側の、金山坑を見おろす丘の上にあった。
満足に穴も掘れず誰とも判別できぬ遺体を捨てたも同然であった。ありあわせの木々の墓標も朽ち果てたか・・・・。

|
価格:2008円 |
![]()
コメント
この記事へのトラックバックはありません。













この記事へのコメントはありません。