「小さなお話」応募作品② おもかげ雛の詩 ためぞう

結納が終わって結婚間近だった24歳の娘さんを亡くした家族へのおもかげ雛。申込時に同封されてきた成人式で作った振袖の残り生地を使っています。

13年前の2011年3月11日に起きた東日本大震災では、行方不明者などを含めて2万2000人以上の方が亡くなっています。
人形のまち岩槻から募金活動などを通して被災者家族への心の支援として、約300体の木目込み人形による「おもかげ雛」を贈り届けました。
そのおもかげ雛に同封していた、岩槻から被災者家族に届けた「詩」です。

おもかげ雛の詩

 ただいま~ 

やっと大好きな、大々大好きなあなたの所へ帰ってきました。

今まで言えなかった事など、たくさん私に話して下さいね。

これからの事だって、なんでも私に話しかけて下さい。

わたしはあなたの話を、いつもちゃんと聞いています。

悲しかったら私をそばに置いて、

我慢しないで、いっぱい泣いたっていいんだよ。

寂しかったら、私を抱いて一緒に寝てもいいんだよ。

楽しい時は、たくさんお話を聞かせてね。

きっと私の顔も笑顔になります。

あなたが悲しい顔の時は、私の顔も悲しい顔になります。

あなたが元気な時は、私も元気になれます。

元気な顔のあなたが大好きです。

わたしは、あなたの心の中で生きています。

わたしは、あなたの心といつも一緒です。

ためぞう 

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