「出会いの一歩」③

4人目は、ダスキン2代目社長の駒井氏です。お会いした2年後に別件でA部長を訪ねた。
その際に受付で3年以内に社長にお会いしたかを聞かれた。
2年前に会ったと告げると暫く待たされ社長がお会いしたいと言うのです。
本日はA部長に会う予定であると告げるとA部長も社長室でお待ちですと言われた。
 社長の手には、2年前に私と会った時の用件が書かれた名刺があった。
帰りに受付で聞くと3年以内に社長があった方の名刺を管理していると言われた。
パソコンが現在の様に普及していない時代です。
秘書室で名刺をアイウエオ順に保管していたのです。
この話を知り合いの経営者に伝えると複数の方が真似をしたのは言うまでもない。 

 5人目は個人ではなく企業です。
帝国ホテルのその頃はコック長(その後社長)をされていた村上氏である。
お会いした際に帝国ホテルで最も大切な部署は何処だと思いますかと尋ねられた。
私は当然の様に食事、厨房ですと応えると違うと言う。それでは客室係ですかと応えるとやはり否定された。
彼は笑顔で「ドア・ボーイ」であると言うのです。
お客様が最初に係るのはドア・ボーです。
客室に案内する迄でホテルの良し悪しが決まると言われた。
食事や客室が良いのは当たり前だとも言われた。
おもてなしが一時ブームになった。
しかし、本当の「おもてなし」は何か。
勘違いしている人は多い。

 同様のことを日本IBMの本社に伺った際に聞いた。
会社で最も重要な部署は「受付係」だと言われた。
企業の顔が「受付」だと言うのです。
外資系の会社です。
あらゆる国の方が来られる。
5~6人の受付係は、最低でも3か国語が話せると聞かされた。
その時代、大半の受付は、「電話番、お茶くみ」ぐらいにしか評価されなかった。
受付が企業の顔と言われるようになったのは、それほど昔のことではないのです。
【認定NPO法人親子ふれあい教育研究所 代表理事 藤野信行】

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